力のあるストーリィにはパスがある。

かつて丸山真男は、よく読まれていたようだ。

代表作と言われる一冊を手に取ってみた。新書判だ。専門家を対象としていないので、これなら読めると思った。

がしかし、残念ながら途中で投げ出してしまった。

「イデオロギー」や「國體」となど分からない概念が多々ある。また文章の感じが好きになれない。

分野は違うけれど、大塚久雄の新書版は続けて2冊読んだ。やはり、文章の感じの好き嫌いは大きい。

丸山さんと大塚さんは同世代と言って良い。大きなフレーム(マルクスやヴェーバーなど)に、こだわっている。これは、その時代の特徴と思いたい。ただし政治学や社会学は、そもそも、そういうものかも知れない。どちらなのか、判断する術もない。

自分の世界観を語るために、大きなフレームにこだわるのは、どうなんだろう。それに一生の多くの時間を費やすなんて。「それ、ムダだよねぇ」と思ったりもする。

村上春樹は「力のあるストーリィは、国境も言葉も超える」と言っていた、たぶん。個人的には、こちら派である。

なにも体系的にこだわらなくても、好きなストーリィを繰り返し読む。これだと思うんだよねぇ。

気づいたことを、お気軽に。
公開まで、やや時間がかかりまーす!