ペンタゴン・ペーパーズ

かならずしも、げんざいのアメリカは好きではない。

そうだなぁ、しいていえば、サンノゼのテック周辺、そして(トランプ政権はちがう印象を持っているけれど)リベラルなアメリカが好きかねぇ。

やはり、ですねぇ。

個人的に、60年代後半から70年代前半のアメリカが好きみたいで。

たとえば、「大統領の陰謀」なんて、好きですねぇ。

ウォーターゲート・ホテルに侵入者が入る。ワシントン・ポストは当初、その事件は、ささいなものだと思い、新人のボブ・ウッドワード(ロバート・レッドフォード)と、カール・バーンスタイン(ダスティン・ホフマン)に取材を任せる。しかし取材を進めるうちに、二人は共和党の選挙資金の不正をつかみ、さらに、その指示はニクソン政権の財務長官によるものだという確証を得る。不正なお金は、民主党の選挙妨害活動に流れていたりもしていた。ニクソン政権は、情報をつぶすためにワシントン・ポストに圧力をかける。

ちなみに、この映画は、その後の経緯がタイプライターで打たれるシーンで終わっている。じつは、原作では、大統領補佐官、そしてニクソン大統領のコミットメントまで描かれていて、どちらかと言えば、こちらの方がウォーター・ゲート事件の核心に触れていると思う。「大統領の陰謀」パート2があってもいいと思うくらい。

ま、残念ながら、パート2は製作されなかったけれど、逆に「大統領の陰謀」以前のワシントン・ポストを描いた映画なら、ある。げんざい上映中だ。

「ペンタゴン・ペーパーズ」である。

じつは、この映画は1年くらい前からずっと楽しみにしていて。待ちきれなくて、上映日初日の本日、映画館に足を運んでしまった。

「大統領の陰謀」にも出てくるポスト紙のオーナーにはメリル・ストリーヴが、主筆にはトム・ハンクスが演じている。この映画に限らず、ストリーヴは、ほーんとにゴージャスだと思う。トム・ハンクスもよかったよー。

ストーリーは、映画の邦題どおり、ペンタゴン・ペーパーズにまつわる話だ。そもそもペンタゴン・ペーパーズについては、いぜんから知りたいと思っていて。ピューリッツァ賞をとった誰それの書籍を読みたいと思っていたほどである。

ワシントン・ポストの話であり、メリル・ストリーヴが出演しており、ペンタゴン・ペーパーズの概要を知ることができ…個人的に、一石三鳥のおいしい映画なのである。この映画を観ると、アメリカの当時のジャーナリズムへの気骨がすごくかっこよく思ってしまう。現在の日本の問題は何だっけ。森友問題かぁ…

気づいたことを、お気軽に。
公開まで、やや時間がかかりまーす!