AIに関する評価は、さまざまである。

そこまでは行かないとう説から、2045年には地球全人類の知能を超える(シンギュラティという)説まである。

オッケー、「2001年宇宙の旅」について書こう。

この映画のキーポイントになるのが、iPhoneジェットブラックを、ふすま1枚くらいの大きさしたような、真っ黒なモノリスの存在である。

映画の冒頭、サルたちは他の動物たちと共存している。ある日、モノリスがサルの居住地に突然出現する。サルたちはそれに触れる。すると、サルは動物の死骸の骨を握り、外敵を殴り倒せることを知る。道具の使用を発見したわけである。

時代は下る。人類は月面の基地に住めるようになっている。ある地点で月面を掘削しており、そこから、ふたたびモノリスが発見される。

モノリスは木星に向けて、まるでなにかのメッセージを発するように、電磁波を放出している。それを知った博士は、その秘密を知るために、乗組員に理由を知らせないまま、木星に向けて宇宙船を出航させる。

木星近くまで来た、ひとりの乗組員は異空間にワープし、冒頭でサルが道具を使うことで人類の進化を暗示したように、乗組員は他の何かに進化する(胎児が惑星に生まれ変わるのだが、いまだに意味がつかめない)。

人類の進化のほかに、この映画には、もうひとつポイントがある。

HALというAIである。

HAL自身、スタンレー教授にいろいろ教わったといっているから、さいきん話題のディープラーニングでいえば「教師あり学習」ということになるかもしれない。

HALは「木星に行く」ということをミッションとしていた。しかしHALに疑念を持ちはじめた乗組員にシステムの一部を停止されようとすると、HALは自分自身が動作しなくなり、「木星に行く」ミッションは達成できなくなると思う。

そしてHALは(ひとり残った乗組員以外の)乗組員たちを抹殺していく。

もし乗組員がいなくなりHALだけ残り、たとえ「木星に行く」ミッションがかなっても、けっきょくは、人類の進化という経験は果たせなかったわけだから…これ、どうなんだろうねぇ。

このばあい、HALは「乗組員を木星まで届ける、かつ、乗組員は守る」というふうに振る舞わなければならなかったはずだよね、たぶん。