ほんじつMicrosoftから米国でOffice365のCopilotがリリースされる。
Copilotは日本語では副操縦士。
操縦士はユーザーであり、副操縦士はChatGPTを示唆している。
これにより、たとえばExcelのむつかしいマクロなども自然言語で指示できるようになる。
もともとMicrosoftはChatGPTに、同社のクラウドAzureの多くのリソースを提供しているし、ChatGPTを運用しているOpenAIとはパートナーシップをむすんでいる。ユーザーインターフェイスもかなり期待できるのではないか。
LLMといえば、個人的にChatGPTを毎日使っている。さいきんはPhotoshopのAI機能にも挑戦中である。
少なくとも現状では、LLMが正解を出したり、すべてをやってくれることはない。意外にポンコツなんだね。なので生成されたものは自分で判断して修正していく羽目になる。
それでもパフォーマンスは段違いに上がっていて。従来できなかったことができたり、いままでより多くの結果がアウトプットできる。
ひとりひとりがエンパワーされると、2つのことが起きるだろう。
ひとつは、会社なら会社、社会なら社会といった総体がエンパワーされることであり、
もうひとつは、これまでラクをしていたホワイトカラーの行き場がなくなってしまうことである。
かつてMacの値段が下がり、ようやくフリーのデザイナーでも手が届くようになったころ、それでも写植屋さんには仕事があった。「書体がきたないし、行間のツメも甘いし、これじゃ使えないだろ」というのが写植屋さんの言い分だった。とうじ僕でさえ、そうおもった。しかし、Macでアウトプットする文字になれてくると気にならなくなり、そうだなぁ、1年半か2年で写植屋さんは廃業していったっけ。
ではOfficeにChatGPTがバンドルされると、どうなっていくだろう?
Windows95にExplore(ブラウザー)が最初からバンドルされたことがヒントになるとおもう。
なにせ、オフィスワーカーのほとんどが使っていたWindowsでウェッブがみれるようになったのである。結果はいうまでもない。ウェッブは一気に広まった。
こんかいのOffice365Copilotも同様のかんじになるのではないか。
前述したMacと写植屋さんの例よりスピードは早い気がする。
Macがフリーのデザイナーに手が届くといっても、当時で20万円はした。デザイナーがこぞって購入したわけではない。少しずつといった感じだ。
だがOfficeはOSのWindowsと同様にホワイトカラー全員(といったいいほど)が利用している。値段が高くなるので個人のユーザーには敷居が高いかもしれないけれど、会社なら経費で落ちる。経費で落とせないような会社は、そもそも経営に問題がある。
ただし写植屋さんのようなフリーとちがい、会社員は首を切れない。中高年に多いだろうがCopilotさえ使えない社員は、どういう感じで会社にいるのだろう?