ランダム

あなたは、4ケタの数字を書きつらねてみよう。

1568、3248、2156….

なにげに書いていても、あなたの前に書く数字に影響を受けて、次の数字を書いている。

ピアノの音はカンナの赤の色と。

このような象徴的なことばに触れさえしても、ことばは、あなたの行動に影響を与えている。

「ファスト&スロー」(ダニエル・カーネマン)によると、このような効果は、やや専門的なことばで、「プライミング効果」と呼ばれているそうだ。

オッケー、数字のはなしに戻ろう。

あなた一人で数字を書き連ねたばあい「プライミング効果」によりバイアスがかかってしまう。

ならば、多くのひとが数字を書いて、それを集めたら、どうだろう。いいアイデアかもしれない。

しかし、その集団がなにか関わりのあるひとの集まりなら、やはり、そこにはバイアスが生じてしまう。このアイデアを実行する前にワイワイ会話などしたら、なおさらだ。

そもそも、データを集めるばあい、属性に関係なく、できる限り多くのデータを収集した方が有効だ。

なので、世界中のひとの検索キーワードを収集するグーグルや、世界中の買い物のデータを集めるアマゾンは、有利なわけだね、たぶん。

ちなみに個人でランダムの数字を得ようとするばあい、じぶんで、そのようなプログラミングを書いたり、それが面倒なら、既存のライブラリー(pythonならrandomなど)をつかえば、簡単にできてしまう。