「日本における近代国家の成立」(E.H.ノーマン)では、明治維新成立の経緯を読むことが出来る。
個人的には、歴史、とりわけ明治維新とその周辺の知識は、もっぱら司馬遼太郎の小説に由っている。
同書の内容の経路を追い、わりとスマートに納得できるのは、司馬遼太郎からの読書体験による、と思ったりもする。
同書を読んでいるあいだ、「司馬さんは、もしかしたら、この本をお手本にしたのかな」って思ったくらいで、
逆に言えば、明治維新の知識を、この一冊でほぼ納得してしまうのは、いままで司馬遼太郎を多く読んで来たから、と言えるかも知れない。
ややハナシは、それてしまうけれど。
夏目漱石を知りたいのなら、漱石の講演をまとめた「私の個人主義」を、おすすめする。
ただ、これも漱石の作品を、一通り読んできたから言えるんだ、と、まぁ、そういうこと。