インターネットは、くもの巣状の経路になっている。図に書けばイメージしやすいけれど、めんどうなので、ここでは書かない。

あえて説明すれば、そうだなぁ…

たとえば新宿には、山の手線でも行けるし、丸の内線でも行ける。大江戸線でも行ける。ほかの駅も同様である。

これを俯瞰してみると(路線図のような)くもの巣状になっている。こういうイメージでいいとおもう。

そして、もういちど新宿を引き合いに出して説明すると、人身事故で丸の内線が止まっても、大江戸線でも、都営新宿線でも、山手線を選んでも目的地に行くことができる。ほかのターミナル駅も同様である。くもの巣状というのは、東京の交通網の危機管理にも、かなっている。

インターネットは、よく防衛の必要性から生まれたと言われる。自転車の車輪のように、通信網の拠点が1か所に集中していると、危機管理上、よろしくない。拠点(車輪の中心)が狙われたら、全土の通信は麻痺してしまう。やはり、くもの巣状の方が理にかなっている。

ただし、後述する要約のとおり、インターネットが軍事の必要性から生まれたというのは、誤解のようである。

ぼくは村井純先生の著作を愛読している。日本のインターネットは、村井さんのリーダーシップで生まれたと言っても、言いすぎではないとおもう。もし村井さんがコミットメントしていなかったら、世界でも充実している日本のインターネットは、実現しなかっただろう。

「インターネットの基礎」(村井純 / 角川学術出版 p42〜43)を要約しておくよ。

不測の事態に柔軟なインターネットは、軍事と相性が良い。ただし米国防総省によりインターネットが開発されたという通説は、あやまりである。(これは、インターネットを立案したARPAが、国防省の研究開発部門であることによる誤解だ。軍事の危機管理を引き合いに出せば説明しやすい点も関係しているかも…鶴巻の推測)

米国の研究資金は、社会科学、環境、医学など各関係省庁や団体によりファンドされている。ただし、トレンドから外れるけれど、大化けするかもしれない技術はARPAによりファンドされる。インターネットはARPAによるファンドである。結果的に国防省の利にかなっているかもしれないが、それは、直接の目的ではない。

じっさい、インターネットが国防軍に注目されたのは、ARPAの開発よりずっと後の湾岸戦争である。アラビア半島の砂漠のなか、無線などの通信が不通となるなか、インターネットに採用されたTCP/IPのみ期待どおり作動した。