もはや、常識や規範や倫理観(大きな物語)は、ない。そのような中で、ある出来事にぶつかった時に、人は素直に対処することができない。それは、澱(オリ)のように溜まってゆき、潜在的な影響力を持ち、その人の内面を蝕んでゆく。かろうじて、それに対処するには、出来事のあと、その人なりの象徴的なストーリィ(私の物語)を作っていくしかない。「女のいない男たち」(村上春樹)を読み終えて。