オブジェクト指向について書いてみたいのだけれど、そのまえに、コンセプトについて触れておこう。

ある日、オレは、わんわんと吠えるやつに出会った。つぎの日、目にブチのある、きのうとはちがうやつにあった。こちらも、わんわんと鳴いていた。

1週間後、ゆうじんと会って、わんわんというやつのはなしをした。すると、ゆうじんも、わんわんというやつに会ったという。

そこで、ゆうじんに「オレ、そいつのをいぬと呼ぶことにしようかなぁ」といってみた。

ゆうじん「いいね、それ」「ぼくも、いぬと呼ぶことにしよう」

それいらい、オレとゆうじんは、いぬで、はなしが通じるようになった。「おれ、きょうも、いぬに会ったよ」みたいな。

このばあい、オレもゆうじんも、あたまのなかに実物のいぬはいない。いぬは抽象的である。でも、いぬという、ことばのおかげで、おたがい、了解できている。このことをコンセプトとよぶ。

コンピュータのオブジェクト指向のその概念は、むつかしいとされる。

オブジェクト指向のものには、型とメソッドがある。型もメソッドもコンピュータ用語だけれど、前者はかたち、後者は、そのかたちの持つ特有の機能をもっている。包丁が、包丁のかたちを持ち、野菜を切る機能を持つみたいに。ただしオブジェクト指向のばあいのものは、抽象的である。