藤本和子による「アメリカの鱒釣り」は、名訳らしい。断定できないのは、じぶんで判断できないからだ。自信がないのだが、信頼している柴田元幸さんの言葉なので、本書を安心して読むことができる。リチャード・ブローティガンのような難解な小説を翻訳で読む場合、このようなお墨付きは、ありがたい。

リチャード・ブロディガンを読んだとき、村上春樹のデビュー作「風の歌を訊け」と感じが似ていると思った。柴田さんとの共書「翻訳夜話」のなかで、高校のとき、ブローティガンの小説をよく読んだという発言があるので、なにかしらの影響を受けているのかもしれない。個人的には、「風の歌を訊け」は、ブローティガンを自分なりのストーリィで書き直してみたのではないかと思っている。その印象とは、だいぶ薄れるけれど「羊をめぐる冒険」は、自分なりのレイモンド・チャンドラーであるような気がしなくもない。

時間があったら、ブローティガンを再読してみたいですねぇ。