4年おきくらいで、司馬遼太郎マイブームがやってきたりする。

ただし、近年、それは訪れない。

散々、司馬さんの歴史小説を読んできて、なんだけれど、英雄が歴史を変えていくようなアプローチのそれは好みではない、ということに気づいている。

むしろ、市井の生活からみた歴史というのが好みなんだ。

それは島崎藤村の「夜明け前」であったり、トルストイの「戦争と平和」であったり、カズオ・イシグロの「日の名残り」だったりする。

連休中、本棚を整理していたら、なにげに司馬遼太郎の本たちが目に入った。

目についたもののページをめくってみた。

山崎正和との対談がまとめられた本は、巻末で確かめてみると、なんと40年前に発刊された本である。にもかかわらず、現在でも有効な議論がなされている、と思う。

ドナルド・キーンとの対談集では、キーンさんが近松門左衛門の「冥土の土産」をとてもほめていて。このへんは、ちょっと、うれしかった。ぼくも同戯曲は原文で読みたいと思っているくらい、大好きである。

そして、内容というより、むしろ、その古典の文章の美しさに触れる喜びについて語られているのも、たのもしかった。近松だけでなく、たとえばカズオ・イシグロなども折をみて挑戦してみたいと思う。