社会学者の大塚久雄は、地域の「類型」を抽出し、他の地域と比較する、その有用性を語っている。
しかし、その一方で、その「類型」を抽出する人のバイアス(偏りや癖)の問題点も指摘している。
で、思うわけ。
大塚さんの生前に比べ、現在はウェッブやSNSにより、流通するそのデータ量はケタ違いに多い。
そしてディープラーニングといった機械学習(AI)の手法も加勢し、データから有用な特徴量を抽出することが可能になっている。
膨大なデータとディープラーニングを駆使すれば、大塚さんの言うところの「類型」は抽出できてしまうのではないか。しかも、その結果は、人によるバイアスはかかっていない。
将棋のプロがアマチュア数人相手に早指しをする。そういうシーンを見たことがある。
一見、すごそうに見えるけれど、これは、プロの棋士の頭の中には、今までの対局の「類型」が頭に入っているからだろう。
プロ同士の対戦は、その「類型」から外れた局面からの勝負になると思っている。
さいきんAIと対局し参考にする棋士が増えているという。たとえば、藤井聡太くんは、そうじゃないかなぁ。
そしてAIは、プロ棋士なら指さない、従来なら悪手とされていた「類型」を指すこともあるらしい。こういう感じ、これからAIとの付き合い方の参考になったりしない..?