僕の小さい頃、ブランドというコトバは、なかった。
ただ、「デパートに行きたい」、「ウォークマンがほしいわぁ」だった。
ブランドというコトバを耳にしたのは、たぶん、田中康夫の「なんとなく、クリスタル」がベストセラーになったころだ。
読んだ記憶はある。けれど内容は、まったく覚えていない。
「なんとなく、クリスタル」、「ブランド」で検索してみた。
トップに、高橋源一郎が語る「おそるべし、なんとなく、クリスタル」が出てきた。
ここでいう、おそるべしとは、全編を通じて、ブランドに注釈が付いているということだ。
注釈とは自分の任意であり、なおかつ注釈により自分とブランドが相対化されている、と言ってもいい、とおもうんだ。
ま、個人的にいえば、オレはそういうことできないし、いまだに「デーパートに行きたい」「ウェオークマンがほしいわぁ」なんだよねぇ。