さいきん寝る前にユーチューブにて小林秀雄を聞いている。
きのうは近代科学が、どうの、こうの、やっていた。
興味ぶかい話だとおもいながらも、途中で値落ちしてしまった。
朝、ながらで、そのユーチューブを聞き直した。
こういう内容だとおもう。
ぼくたちは科学がずっと昔からあるものだとおもっている。けれど、それは、たかだか2、3百年の歴史しかない。
科学者は科学という方法にしばられている。方法には数値が用いられる。しかし、それでは人間の精神をとらえ切ることはできない。
ベルクソンは長年、失語症の研究を行ない、失語症は言葉を失うのではなく、言葉を思い出す脳の一部の機能が失われる症状である、という重要な発見をした。オーケストラでは音が流れている。けれど指揮者はいない。
以上
レベッカ・ブラウンの「体の贈り物」は繰り返し読んでいる小説だ。
好きな小説には、自分なりの好きなこと、気になること、美しいことが、たっぷり入っている、とおもう。
なかなか、その解説は、むつかしいけれど、ベルクソンのその話から、解説できるかもしれないねぇ。
体の機能は失われる。でも精神は十全に残っている。そして、その精神は他者に引き継がれる。