取材は媒体に依存している。新聞や雑誌なら紙面上に取材をまとめた記事が掲載される。
広告に関していえば広告を発注する企業は媒体と同様に大きな存在だ。そして広告にも取材がある。記事広告はその一例である。
いずれにせよ、取材やそれをもとにする記事を書く際にはライターが自由に書くというわけにもいかず、新聞社や雑誌社の編集方針、広告のコンセプトに制限される。編集方針やコンセプトと書いたけれど、実際には現場での人間関係といった属人的な要素が大きい感じだ。
企業をおもんぱかる広告代理店が間に入ると、それは、いっそう複雑になっていく。「いったい、それは誰の意見なんだ?」
かくして、実務作業を担う取材ライターは取材対象者と媒体・企業の間に立ちすくむことになる。これについては長い間、うやむやに、割り切れない感じが残っていた。
しかし、中間はなく直接発信できるSNSやYouTubeのおかげで視野は開けた。かつて存在していなかった空間がパカッと割れ光が指し(異次元が現れ)ようやく解決されたという感触だ。
そうなると、いままでの取材は媒体や企業に制限されていただけで、それなしで、ただ知りたいことを知るために誰かに聞くことも取材であるというふうに、ま、頭の中がようやく切り替わってきた。そのためにTwitterを利用してもいいし、いまはやりのdiscordを活用すればいい。
ひとつ新しいものが現れ、相対化できないと、なかなかこういう感じつかめないんだなぁ。