村上春樹の「騎士団長殺し」を立ち読みしてみた。前作の「多崎つくる」と文体がちがっている。かなりトーンが変わっているので、気づいたひとも多いのではないか。
翻訳についても、同様だ。同氏が訳したレイモンド・カーヴァーとティム・オブライエンでは、あきらかに文体がちがう。
それについて、柴田元幸との共書「翻訳夜話」の中で、同氏は「あえて翻訳で気にしているのは、リズムだ」のようなことを言っていたとおもう。
それを読みながら「文体はリズムと言い換えても良いかも」と思ったりしている。
ところで、英語というのは、日本語よりリズムのあるコトバのような気がしてる。当てずっぽうだけどネ。
そうおもうと、日本語に限らず、英語はとくに内容をつかむのに、一生懸命すぎやしないか。
「内容だけでなく、リズムをつかむことも、大切なんだぜ」って、じぶんに言い聞かせてみたいねぇ。
ま、そもそも、これって、ひたすら内容の理解を求める日本の英語教育のせいじゃねぇか。そのせいで、オレ、こんなになっちゃった。文句のひとつも言ってみたいぜ。
学校の先生は「英語のリズムを大切に」なんて言わなかったよなぁ。