「論語」を読み返すことがある。
同書は解説者により、多々、解釈が異なる。
個人的には、渋沢栄一の解説で読んでいる(「論語講義」/ 講談社)
ウィキペディアによると、明治維新の始まりには諸説あるようだ。
狭義では、明治改元にあたる1868年となっている。
がしかし、一般的には、その前年の1867年に行われた大政奉還、王政復古を、明治維新の始まりとすることが多いらしい。
夏目漱石は、1867年に生まれた。いずれにせよ、幼少のころが明治維新であった、と言えるだろう。
ちなみに森鴎外は1862年生まれ。漱石より5つ年上、と言うことになる。
一方の渋沢栄一は1840年生まれ。漱石より27年も年上となる。
司馬遼太郎によると、漱石は現在に通じる文体を作った人、ということになっている。
小説、随筆、新聞記事に至るまでの汎用性の高い文体となっているらしい。
残念ながら、それについては確かめる時間も能力もないけれど、少なくとも、漱石の文章は、現在でも読める文章だと思う。
それに比べると、「論語」を解説した渋沢栄一の文章は読みづらいし(実際には渋沢の言ったことが文章化されているのだけれど)
意味の分からないところも、ずいぶんある。
たとえば漢字ひとつの解釈も、現在とはニュアンスが違ったりもしている。