「アフターデジタル2」は、あとがきにあるように、あえてUX(ユーザー・エクスペリメント)にアクセントをつけて書かれている。
ともすると、ぼくたちはキャッチーなコトバに流されがちだ。
げんざいなら、AIやデータ至上主義(これが、すべてだ!)の風潮があるけれど、本書により、個人的には、すくなくとも、それに対し相対化することができたりもしている。
「ゼロから作るDeepLearning」「統計学が最強の学問である」は、ディープラーニング、統計といった一般にはナジミのない分野でありながら、ベストセラーになっている。
ベストセラーになったのは、コトバだけが、たゆたっている、そのイゴコチのわるさがあるからだと、まぁ、推測している。
「統計学が最強の学問である」には「数学編」がある。
そのなかで、ディープラーニングは統計からのアプローチも有用だという筆者の視点が書かれている。
個人的に、その「数学編」と「ゼロから作るDeepLearning」を読んでいる。
いや、読んでいるというより、手を動かしながらのチュートリアルといった感じだ。断続的に、数年間、つきあっている。
やっていて、気づいたこともある。
たとえば、全体のひとつである関数を一生懸命に理解しようとしていて、全体が見えなくなってしまうことだ。「あれ、なんだったっけ?」というかんじ。
ここからは教訓を得ている。
未知のことについては、まず全体をつかみ、じぶんなりに、おぼえてしまう。そこから細部を検討していく方がいいみたい、ということだ。
そんな、当たり前かもしれないことを、いまさら気づいた次第。