親鸞

親鸞に関する本を数冊めくっている。

その中から熟読したい本を2冊選んだ。

一冊は、鈴木大拙の「日本的霊性」。

鈴木大拙と言えば、日本の禅を世界に広めた人である。とりわけ60年代から70年にかけて、ヨーロッパやアメリカの若者たちに多くの支持を得たという。当時のアメリカはヒッピー・ブームで、その中には、アップルの創業者であるスティーブン・ジョブスもいた。これは余談である。

「日本的霊性」は禅よりむしろ、浄土宗・浄土真宗が中心に語られている。

タイトルの「日本的霊性」は、大拙さんの考えたコンセプトと考えて良い。このコンセプトを使い、法然や親鸞について話が展開されている。

日本には土着の日本的霊性が、たゆたっている。変幻無碍である。そして日本的霊性は、平安末期から鎌倉幕府にかけて誕生した日本ならではのユニークな仏教により顕れた。

同様の説は、親鸞を語る他の本でも散見されるが、大拙さんの創作したコンセプトがオリジナルだと思っている。

親鸞について熟読したい2冊目は、吉本隆明の「親鸞(決定版)」である。こちらは現在、読書中。

吉本さんは通常なら思考停止になりがちな状態から新しい経路を作り、さらに新しい経路を創作していく、そのような感じがある。その経路が正しいか正しくないかというより、経路を付けることが可能なことを示してくれる。

本書の感想については後日、後ほど(たぶん)。

気づいたことを、お気軽に。
公開まで、やや時間がかかりまーす!