DX

DXの2文字をよくみかける。

いぜんからネット系のニュースメディアでは取り上げられていたけれど、さいきんでは一般でも取り上げられている。政府の施策にDXが採用されたことも影響しているだろう。個人的に、政府・地方行政だけでなく、マスコミも一体化していると、近頃つと、そうおもうようになった。

ちなみにDXは「デジタル・トランスフォーメーション」の略称である。あえて、さいきん流行りのことばで訳せば「異次元」ということになる。

はなしは、それてしまうが、アベノミクスにつづき、岸田総理は新年の会見にて「異次元の少子化対策」ということばを使った。「なに、それ?」って、おもわず突っ込んだねぇ、オレは。

DXについては身近な例をあげることができる。

20〜30年くらい前、若い諸君は聞いたことさえないとおもうが、写植屋さんという職種があった。

写植屋さんは一文字ひと文字を打ち…それを現像し…現像された文字は版下屋さんにより台紙に貼られ…その後の作業については、ここでは省くけれど、最終的に印刷物が完成する。

アップル社のMacは当初は高値の花だった。とても効果で、マニュアル(説明書)は英語だった。会社しかMacに投資できなかった。それが、時代が下るにつれ値段が下がっていき、使いやすくなっていった。がんばればフリーのグラフィック・デザイナーでも手が届くようになった。

その結果、前述の写植屋さん版下屋さんと「対立」するようになった。デザイナーが文字打ちも貼り付けも画面上でできるようになったから。

前者は先輩たちが築き続けてきた工程で、一方の後者はアップル社が作った新しい系統になる。まったく違う系統なので、写植屋さんがMacの一部を取り入れることは出来なかった。

そして残念ながら現在では写植屋さんの名前さえ知らない人がほとんどになっている。

一般的な例で言えば、本屋とAmazonについて、だね。両者も違う系統で、たとえば紀伊國屋がネット販売するのとAmazonではいっけん似ているようで、Amazonは本屋に対して異次元の存在だ。

こういうのをDXっていうわけよ。

政府の「DX認定」などまったく本質から外れているし、新しい予算確保や天下り先を増やしていると勘ぐりたくなるくらい。

気づいたことを、お気軽に。
公開まで、やや時間がかかりまーす!