もうずいぶん前だなぁ。
「地球はどうやってできたのか」について、ある先生にうかがったことがある。
かけ出しのころだったので、なんとかなると思っていたけれど、「この本を読んでから、また来なさい」と言われ、身がすくんだおぼえがある。いまでも、かすかに、おぼえがある。
そのとき教わった仮説を、ひとつだけおぼえている。
「水を含めた水蒸気の総量は、地球誕生の時も、現在も同じである」。ま、こういうかんじ。
個人的には、ものごとはバランスしているという、この種の話は好きでして。地球上の炭素の総量は同じという仮説も信じることにしている。
地球の炭素の総量が同じということは、大気中の二酸化炭素を増やさないためには、地上の炭素をなるべく使わなければよい。つまり炭素由来の石炭や石油をなるべく使わなければよい。
あるいは、地上に炭素を固着させてもよい。具体的には、家を壊して廃材を出すのではなくリフォームする、森林を整備して木々を残すようにする等々である。
地球はひとつしかないので、温室効果ガス削減をした地球Aと、削減しなかった地球Bを比較することはできない。もしできたとしても、ほかの要素が複雑にからみあうので、やはり、温室効果ガスと温暖化の関係は不明だ。
わからないのなら、温室効果ガス削減をやらないより、やったほうがよいというのが、げんざいのぼくの個人的な意見。