せんじつニュースピクスをちチェックしていたら、「歴史と経済」的な連載を見つけた。
わりと興味のあるテーマだ。
そのなかで、江戸時代に東日本は金が、西日本では銀が貨幣として使われていた理由が書かれていた。
以外にシンプルな理由で、東日本では金が多く算出され、西日本では銀が多く採れていたことによる。
ちなみに(この記事には書かれていなかったけれど)西日本で流通していた銀はハカリで測られていたが、金は金貨(大判や小判)の形で流通していたため、後者の品質は恣意的に変えることができた。
幕府の手もとに金が少なければ、その含有量を少なくして、金貨を作っちゃえばいいわけ。
だたし、使う方からすると従来の金貨に比べて、改鋳後の金貨の価値は下がっているわけで。わかりやすく極端な例を示すと、貨幣の実質的な価値が1両から0.5両に下がると、いままで1両で変えたものが2両出さないと買えなくなってしまう。
つまり貨幣の価値が下がることは、インフレをうながすことになってしまう。
で、時代は下る。
現在の日銀緩和策についてだ。
貨幣の価値が下がる→ インフレという図式については、江戸時代の改鋳によるインフレと同様でしょう。ま、もっとも日銀の量的緩和は、貨幣の価値が下がるというより、意図的に貨幣の価値を下げているという方が妥当だろう。
日銀の異次元の量的緩和策は以下の通りだ。
日銀は、金融機関の所有している国債を担保に(実際はデータ上のことだろうけれど)金融機関の当座にお金を入れる。
その際のポイントは大量に入れるということである。そうすれば、いやおうなく、金融機関は市場にお金を吐き出さざるを得ない。市場にお金が多く出まわるということは、先の江戸時代の金貨の改鋳のように、お金を価値が下がることになり、相対的にものの価値が上がる。すなわちデフレからの脱却となる。ま、こんな感じかねぇ。