取材について書いてみようとおもう。
と書いてみたものの、あまりにザックリしすぎていて。なにを書けばいいんやろう。うーん。
オッケー。「目にみえるもの」と「目にみえないもの」の取材について書いてみようとおもう。
どうやら、ひと一般は、目にみえるものを、たしかなものとしてとらえるようだ。
なので、花をみれば花について書きやすいし、鳥をみれば鳥について書きやすい。
参考までにいうと、カラスは「カーと鳴く」。それに対して「ほんとうかネ」と聞きかえさえると、なんだか、こころもとなくなってしまう。
味についても、触ってみても同様だ。やはり目にみえるものは、たのもしいんだとおもう。
取材のさいも、目にみえるものを指差して、取材者が取材対象者に「これは、どうでしょう」と聞くのは、やりやすい。
トイレを前にして、これどうですかとかネ。
それに対して、目にみえなないものを対象にした取材はどうだろう。
たとえば技術者に「その技術はどうですかねぇ」などときいても「どの技術ですか」とおもわれてしまうだろう。
で、ここで、ちがうハナシを書こうとおもう。
ことばには、暴力性がふくまれているというハナシだ。
とくに、取材は「聞く」「こたえる」の不自然なシチュエーションのなかにある。
なので、取材をうける方は、なにかを聞かれると、こたえざるをえない感じになってしまう。
(ほんとうは、「それこたえないもんネ」って言ってもいいし、「ちょっとトイレに」といってハナシをはぐらかしても、ぜーぜん、かまわない)
先に「目にみえるもの」「目に見えないもの」について書いたけれど。いずれにせよ、あいまいな問いしか用意していないくせに、相手にこたえを求めてしまう聞き方は、まずいわけよ。それ、ボーリョク的ということなんですねぇ。