インターネットとAIの過程の比較

インターネットは1969年に誕生した。いまから55年前の出来事だ。

当時は、ギーク(技術系のオタクたち)の間で、ささやかに使っていた。

その後、電子メールなど、キラーアプリケーションが生まれた。

その中でも、ウェッブは僕たちに大きな影響を及ぼした。

1990年代初頭、ウェッブを閲覧するブラウザーMosaicがリリースされる。

その後、Mosaicのチームは2つに分かれていく。

ひとつはNetScapeで、もうひとつはMicrosoftのInternetExplore。

2つのブラウザーは結局、1995年、MicrosoftのWindows95にInternetExploreをバンドルする戦略により、InternetExploreが競い勝った。

Windows95はWindowsの普及を大いに促したし、一方で、InternetExploreによりウェッブを一気に広める役割を担ったわけである。

いまではウェッブがインターネットを形容するくらいまでになった。

いま、同様のプロセスが生成AIでも起きている、と思う。

ChatGPTは生成AI初のキラーアプリケーションだ。

これは、ウェッブブラウザーというキラーアプリケーションがリリースされた時期と
対比できるだろう。

今年から来年にかけてAndroidやiPhoneは、AIのエコシステムの中に位置づけられる。

これはMicrosoftのWindows95にInternetExploreがバンドルされたことと似ている。

その理由は、すでに世界中に普及しているプラットフォームに生成AIがバンドルされるからだ。

その上で、ウェッブのうえに、さらにグーグルの検索、アマゾンの買い物、フィスブックのSNSといったキラーアプリケーションやサービスが普及したように、生成AIでも同様のことが起こると思う。