ここ1か月くらい江藤淳を読んでいる。
江藤さんについては、保守派、漱石関係の書籍を書いた人くらいの図式的な知識しか持っていなかった。
一方で(なぜここで引き合いに出してしまうのかよく分からないけれど)吉本隆明の書籍は一時期よく読んだ。
江藤さんの本を読んだきっかけは百田尚樹さんの「日本国紀」による。
百田さんは日本保守党の党首でもある。同党にはイキオイがある。
ならば、その人気を確かめるように百田さんの書籍を読んでみようという思いに至った。
百田さんは国民的な人気作家といってよい。
ここでいう、国民的な人気作家というのは、出せば必ずベストセラーになるという意味合いだ。村上春樹とともに国民的作家なのである。
図書館で仕事をしていて、その息抜きに、席を立ってよく棚の前をぶらつく。百田尚樹が収められた棚の前を通り、何冊かページをめくってみる。小説は読めそうにないなぁ(小説の場合、文体が合わないと読みづらい)なので「日本国紀」という通史を読んでみることにした。その中に「閉ざされた言語空間」が引用されていて。それが江藤さんの読み始め。