既存の図式ではもう無理

ぼくより、ひとまわり以上の世代の先輩たちは「搾取」という言葉に敏感だ。

関連する海外の思想家の書籍に時間をかけ議論し、そして労働運動を繰り広げてきた世代だ。

それは、ぼくらの世代にとって、さらに下の世代にとっては、ますます死語に近いけれど、それにより生まれた「経営者側」と「労働者側」の図式は岩盤のように残っている。

前者は与党、後者は野党を支持していて、

日本の不幸は、この図式から抜け出せないことにある。

後者の労働組合は、主に正社員の加入による。

しかし2020年調べでは、雇用全体の37.2%(2090万人)は非正規社員である。

労働組合は、働く人の約4割の立場を代弁していない。

一方、前者については(コロナ渦により明示されたけれど)なにか不測の事態が起きたときには、個人よりむしろ企業に補助金が給付される。

コロナによる影響の給付は有用だとしても、そうでないときでも、何らかの補助金は給付され、時代に合わなくなってしまった企業まで生き残ってしまっている。

いわゆるゾンビ企業が生き残り、そこで働く正社員さえ優遇され、非正規社員とアンフェアな待遇になっている。これが日本の現状だ。問題点は、これほどクリアになっている。

気づいたことを、お気軽に。
公開まで、やや時間がかかりまーす!