世の中は変わらない。
うまく行っているのなら、あえて変える必要はない。
一方、うまく行かなくなったのなら、変えた方が良いと思う。
ただ現実はチットも変わらない。
それは、きのう、きょう..と同じことをるのが人の性(さが)に合っているから。これが第一。
既存のシステムからみれば、結論から言ってしまえば、検察と記者クラブによる所が大きいと思っている。
そもそも官僚にとって、前例が大切であり、いままで見たことがない事がらを嫌う。
なので「取りあえず規制しておけ」と、まぁ、こうなる。
で、逮捕と訴訟が行える検察となると「取り敢えず捕まえておけ」となる。
長くなるので、ここでは触れないけれど、検察は新しい可能性の芽を多く摘んできた。
テレビなどで総理会見をやってるでしょう。
それを主催しているのは記者クラブである。
(例外的にフリーのジャーナリストが指名されることもあるが)記者クラブの記者による質問になっている。
その他にも、閣僚の記者会見は記者クラブが主催している。地方なら地方の記者クラブの開催となっている。
その際に、記者クラブの記者は総理以下、為政者に対して忖度(そんたく)した質問をすることになる。為政者にとってマズい質問をしたら、出入り禁止となるから。
さらに為政者たちは思わくがあって、わざと都合の良い情報を流すことも多々あるという。
これらの情報は各記者クラブ会員の記者が所属する新聞やテレビに流され、そして空気のように世論が形成されてゆく。
検察が権力を持っている。もちろん多くの検察の活動は正義に基づき行われていると信じているけれど、一方では、その正義に中に「旧来のシステムを壊すのは、けしからん」的な感じが含まれていると思う。
検察は逮捕と訴訟、両方の権限が与えられている。なので訴訟のストーリィに合わせて逮捕することが可能になっている。しかも逮捕に際しては、そのストーリィに合うまで拘束を延長できる立て付けになっている。取り調べの際の弁護士の隣席は認められていない。
要は検察にとても優位な状況となっている。まずは検察の改革が待たれるところだ。
ちなみに民主党の政権奪取の際の公約のひとつが、検察改革だった。
その際に、検察は(同党副代表がからんだストーリィである)厚生省の村木さんの件案、小沢一郎の、いわゆる陸山会事件を訴訟した。結果は2つとも無罪となっている。しかし、新聞やテレビで報じられた印象が残り、そもダメージは大きかった。いまでも小沢さんが「黒」だと思っている人は多いんじゃないかしらん。
記者クラブについても、その会員だけでなく、雑誌やフリーのジャーナリストにも政府関係者の記者会見に門戸を開くべきだと思っている。がしかし、こちらも検察改革と同様、変わる気配さえない。
ただ後者については、SNSやYouTubeの浸透による情報空間の拡大により、そもそも新聞やテレビの影響力が低下してきている。