ウェッブサイトは、さくらのサーバーを利用している。
さくらは、大阪、東京、それに苫小牧にデータセンターを持っていまして。そのいずれかの、ほんのささやかな「区画」を間借りしている。
北海道で地震があった。周波数の不一致を回避するため、道内の発電機は自動的に落ちた。
ほんらいの(発電機どおしは同じ周波数で回っていないと故障してしまう、なので周波数の変調で自動的に落ちる)という安全対策上の立て付けが、裏目に出て、道内ブラックアウトを引き起こしてしまった。
不謹慎かもしれないけれど、そのような状況のなかでも(たぶん自家発電で)さくらの苫小牧のデータデンターは通常通り稼働していたニュースに触れた時は、ちょっと嬉しかったりもした。
ところで、サーバーというのは、どのようなものでも、ハッキングされる可能性を持っている。
ちなみに、いままで書いてきた、このブログ群も、サーバーに入るための任意のアカウントとパスワード、そして、サーバー内のデータベースに入るアカウントとパスワードがハッキングされてしまえば、自由に書きかえることができる。
ブロックチェーンは、サーバー方式とは、ちがう立て付けになっている。
データの書き込みを、時系列的なブロックでつなげていく手法だ。
ひとつのブロックは、取引データ、ハッシュ値、ナンス値で構成されている。
つぎのブロックのハッシュ値は、前のブロックがハッシュ化されている。
ナンス値は、そのハッシュ値の、たとえば頭3ケタがゼロになるような値がでなければならない。そのナンス値が回答されて、ほかの人たちの確認が得られると、そのブロックが前のブロックにつなげられる。その、いちはやく正解した人には報酬として、仮想通貨が与えられる。いわゆるマイニング(発掘)である。
詳細は省くけれど、仮想通貨というプラットフォームは、公開鍵/秘密鍵、マイニングにより支えられたプルーフ・オブ・ワーク、みんなでデータを持ち合うPtoP(ピア ツゥ ピア)など、いわば、要素技術的なものが組み合わさった、従来のサーバー方式より堅牢なセキュアなアーキテクチャなんですねぇ。
ちなみに、マイニングには、相当の演算能力が必要なようだ。工場のような場所にしつらえられた巨大な演算装置を、なにかの映像や紙面でご覧になったことがある人もいるでしょう。消費電力も膨大らしく、電気料金の廉価な地域に立地しているケースも多い。仮想通貨的にも、電力のブラックアウトは影響するんですねぇ。