廃藩置県は明治4年の出来事だ。明治維新以上に革命的だった。
江戸時代に君臨していた270の大名、それに士族(侍)が、いっせいに失業した。
明治維新という、いわば革命をなしたのは士族である。なのに、そのお返しが失業という。
と言っても、職をなくしはしたものの、明治政府より手当は出た。
大名には、家禄の1/10が毎年支給され、
一方、侍は禄高の数年分相当の現金や公債が支給された。こちらは一時的であった。
多くの侍は、それを資本に商売をはじめたが、「武士の商法」と皮肉られるように、ほとんど上手くいかなかった。
以上、「廃藩置県ー第二の革命」/「明治という国家(上)」(司馬遼太郎)を自分なりにまとめたものだ。
本書によると、廃藩置県は、長州藩の山縣有朋が、日本橋の西郷隆盛の仮住まいを訪ね、
「(木戸孝允が了解しているのなら)わしの方はようごわす」のひと事で決まったというんだなぁ…
明治維新は鳥羽伏見の戦いや戊辰戦争などを経て実現した。それに比べると、アッケなさすぎるというか…
もっとも、反動として、その6年後に西南戦争が起こったのかも知れないけれど。西郷さんの心中は、どうだったんだろう。