「1Q84」を読了するには、単行本で3冊読まなければならない。
第2巻は好きな描写も多く、読み応えがある。
一方、第3巻は読み進めるのがダルい。
とくに長編小説の場合、後半の印象が強く、その結果、本作が失敗である印象が残ってしまう。
本作のプロットは複雑になっている。第3巻はその「答え合わせ」、つまり物語の解説となっている。
レイモンド・チャンドラーの小説もプロットが入り組んでいる。
推理小説(チャンドラーの場合は探偵小説かな)というのは、そもそも、そういうものなのかも知れない。推理小説を混んで来なかったので、これは、あくまでも推理だ。
チャンドラーの小説に比べると、「1Q84」のプロットは分かりにくく、シャープさに欠けている、とおもう。
ちなみに、チャンドラーの長編小説は、村上春樹訳で読んでいる。