さいきん白洲正子と辻井喬に関心が行っている。
さらに、前者からは明恵に、後者からは自著の中で解説されている松本清張、三島由紀夫へと好奇心がつながって行く。
本はだいぶ読んできた。いつかは読んでみたい本が何冊もある。・
「源氏物語」「The Great Gatsby」が、いま思い浮かんだ。
「グレイト・ギャッツビー」は野崎孝、村上春樹の両翻訳を読んでいる。村上訳は何度も読んだ。けれど、やはり原文で読んでみたい。これは憧れだ。
話を元に戻そう。
明恵については、その名前は以前から知っていた。白洲さんというよりむしろ河合隼雄先生の著作から。鎌倉時代の人で、西行とも親交があったらしい。ちなみに両者とも武家から出家している。明恵は浄土宗には否定的だったが、法然の人格は褒めていたらしい。
親鸞の「歎異抄」は大好きだ。できれば原文で読んでほしい。感じ入り方が全然違うから。
「歎異抄」の中では、親鸞の法然への思いが語られている。その息づかいは胸を討つ。
親鸞の真摯さ、けなげさ、そして親鸞ほどの方が言うのだから、やはり法然は相当な人物だったに違いない。
現在の僕にとって、明恵、西行、法然、親鸞、それに鴨長明の生きた鎌倉は興味深い時代になっている。
歴史学者の磯田道史さんによると、現在の仕組みは1630年代(だったかな?)に台頭し、現在まで続いているらしい。
個人的には、明治時代から「近代」というふうにスパっと切ってしまうことに違和感があって。江戸時代の資産や資本が引き継がれ、明治が始まり、そして大正・昭和・平成・令和となっていると思っていて、そういう意味で、江戸時代の長い平和は、現在の日本の社会に大きく貢献している気がしている。
磯田さんは、400年続いた社会や慣習が現在、有効ではなくなっていると指摘している。なんとなく僕の関心が鎌倉時代に行くのは、社会などなかった、その次代の個人の心持ちを共有したい所から来ているのかも知れない。一方でAIやweb3といった技術に関心もあるけれど。