60年代後半から70年代前半のアメリカが好きだ。もちろん、そのころアメリカで暮らしているはずもない。歌や映画を介して自分にイメージされたアメリカが好きなのだ。
サイモン&ガーファンクルは歌う。「けっきょくアメリカに何があるんだい?」
ことしも良い著者に出会った。その1人がオルテガだ。オルテガは言う。「アメリカというのは技術でカモフラージュしている国だ」ちなみに「技術はヨーロッパで成立したもので、アメリカはその系統にある」とも(たぶん)言っている。
米大統領選挙はいまだ決着が着いていない。NetFlixで配信されている「ハウスオブカード」は興味深い。本作のフランシス・アンダーウッドは民主党の大統領だけれど、トランプ大統領にちょっと似ている。選挙に対する不正云々も出てくる。こういうのを見ていると、アメリカは磐石ではなく「もしかしたら中身は空白かもな」と思ったりもする。
僕の好きな時代のアメリカは内省的なアメリカなのかも知れない。