母が亡くなってからしばらく宮沢賢治と親鸞を読んでいた。
後者は吉本隆明の解説を読んだ。
親鸞について吉本さんの間違った解釈を指摘する声がある。
それがどうなのか、判断する知識は持ち合わせていない。
ただし吉本さんには、自分の考え、自分の言葉を繰り返し繰り返し練習している印象を持っている。
これは違った見方をすれば吉本さんのバイアスが相当かかっているとも言える。
中には吉本さんの言説に正解を求め、一生をかけてと言っても良いほど、そうとうの時間を捧げている人もいる。
とりわけ、若き日に安保や全共闘に参加した世代が目立つ。
ぼく個人としては、これから統計やAIが重視される中で、吉本さんの意見はかなり重みのかかったデータとして、ま、そのようなことを留保させておいた方が良いと思っている。
「歎異抄」という薄い本がある。ページは薄いけれど、内容はとても充実している。
言葉つかいも、とても好きだ。
宮澤賢治の詩集と「歎異抄」を読むと「日本語は良いもんだなぁ」と思えてくる。
現在の日本語は全然だけれど、ね。