とうしょ、アベノミクスは「3本の矢」ということばと、ペアで語られていた。「3本の矢」とは、財政政策、規制緩和、そして金融緩和だ。
ま、でも、しらずしらず、金融緩和だけになってしまっているという印象を持っているのは、オレだけのか。
さらに言えば、金融政策は日銀の領域で、日銀の政策は政府から独立している建て付けなので、「アベノミクスとは関係ないだろう」などとツッコミを入れたくなるのも、オレだけなのか。
お金の発行量は、何かに担保されているでしょう。かつての金の保有量が、げんざいは国債になっている。国の借金である国債が、なぜお金の供給量の担保になるのか、いまだナゾだけれど、ま、いいや。いずれにせよ、日銀は金融機関の持つ国債を引き取り、金融機関の当座に異次元のマネーを供給している。ついでに言えば株や不動産にも、マネーは大量に流れているらしい。
つたない知識だけれど、個人的には、この政策を評価している面がある。それは、金融により需要が喚起されている点だ。公共事業ではなく、金融で需要が喚起されているという。そのお金は、従来のように道や橋の建設ではなく、たとえば仮想通貨の普及に、たとえばプログラマーの給料の高騰に貢献している。
評価できない点もある。それは不動産や株にマネーが流れていることや、(とくに、これは評価が分かれているようだが)ほんらいなら、すでにツブレていても、おかしくない会社や、形骸化した仕事にまでお金がまわってしまう点だ。
げんざいは、たぶんバブルでしょう。ま、もっともバブルがはじけても、タフに生き残るのは、そのあいだに頭角をあらわしてきた、新規の需要なんだと思うし、そうあってほしいな、オレは。